《MUMEI》
「‥アイツらだってたぶん‥お前がいなきゃつまんねぇよ」

「──そうですかね‥？」

「──別に苺は‥あんたなんかいなくたっていいのよ？」

「‥バカ言え」

「〜〜〜‥お兄様ぁ‥」

「‥つーか突っ立ってねぇで渡すもん渡せよ、コイツに」

「ゎ‥分かってるわよ‥」

「──？ 私にですか？」

「‥べっ‥別にあんたに作った訳じゃないのよ？」

「───────」

「‥ただ、あんたがそんなんじゃ苺達がバカンス楽しめないってだけなんだからね？」

「苺ちゃん──」

「？ 何よ‥」

「優しいんですね──」

「！？ 何言ってるのよっ、誰があんたなんかに優しくなんてするもんですかっ」

「‥何照れてんだよ」

「照れてないッ」

「──あら、みんな集まってたのね──」

「ぁ、ママだ♪」

「‥何だよ、いきなり」

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