《MUMEI》

──鳴り響くオルガンの音よりも、自分の鼓動の方が煩い。




‥何だろう‥。





凄く‥ドキドキする‥。





何で‥‥‥?





──このドレスが白いから?





──差し込む光が眩しいから?





──先生の手が──あったかいから?





──たぶん、全部だ。





全部、私をドキドキさせる。





「───────」





未玖──

水無瀬先生──

萱島先生──

学校のみんな──

先生方──。






お父さん──

お母さん──

瑠奈さん──。





沢山の人達のお陰で、今──私達はここにいる。




「っ──」

「((碧依‥?))」

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