《MUMEI》 「はぁ"ッ‥‥‥はぁ──疲れたぁ‥」 「‥体力ねぇのな」 「しょうがないじゃないですかぁ‥。ていうか鳳君──リュックは‥?」 「‥‥‥放って来た」 「ぇ"!?」 放って来たって‥ 「何で‥!?」 「‥知らねぇのかよ、熊に出くわしたらに荷物放って‥熊が気ぃとられてる隙に逃げんだ」 「ぇ‥‥‥」 そうなの? 「で、でも私は死んだ振りすれば助かるって聞いてましたけど──」 「‥んな事したら転がされて逆効果だっつの」 「そんなぁ‥」 私独りだったら今頃‥。 「‥‥‥‥‥‥‥」 「‥おい、ビビッてねぇで付いて来いよ」 前へ |次へ |
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