《MUMEI》

〔宿屋、玉華〕
「ふわぁ〜〜〜・・眠・・」
ベットから立ち上がり身支度を整えようとする狩月。
「テレパス おはよ〜(でいいのかな?)彩詩です。今日騎士団の詰め所来るなら、お昼の11時に中央公園の噴水前で待ってて。返信待ってるよ〜」
「テレパス 我だ。すまぬが、今日は予定があるものでな。もっとも狩ノ月とは会う事になると思うが・・」
「テレパス ボンカーだよぉ〜騎士団って何か悪いことでもしたの?とりあえず返事待ちかな〜」
テレパスが着ていることに気がつき、展開する。
「11時に噴水か〜今何時だっけ?」
時計は8時20分を過ぎた辺り。噴水までは歩いて10分程度だったなと頭の中で確認し、テレパスを返していく。
顔を洗い、寝癖を直す。
「よし!今日も一日頑張るとするか。」
とりあえず目標を立てると窓を開ける。
空は快晴、街では仕事に向かう人や、露店の開店準備をしている商人などが忙しく動いている。
「・・・寝すぎたのかなぁ〜・・・」
街の様子を見てちょっと凹む狩月。
気を取り直し、一階へと降りていく。
「お、今日は少し早いな、飯食うだろ?」
一階の食堂につくと店主が声をかけてくる。
「あ、はい。」
食堂には朝食を食べる人達が数人。結構数が少ないなぁと思いながら空いている席へと座る。
「うし、待ってろよ〜すぐ持ってきてやるからな。」
そう言うと厨房へと消えていく店主。
「お、おはよう。」
席に座るとジェイクが声をかけてきた。ジェイクはもう朝食を食べ終えてのか、コーヒーを片手に、向かいの席へと座った。
「おはよ、ジェイク。」
挨拶をかえししばらく談笑をしていると、
「ほいよ!お待たせ。ジェイク、お前コーヒー一杯でいつまで粘る気だ?」
店主が朝食を運んできた。
「・・・昨日より増えてませんか?」
昨日と同じトーストが一枚、ビーフシチューが一皿、おまけとばかりにフルーツの盛り合わせ。
「おいおい・・朝からシチューかよ。」
ジェイクガあきれて呟く。
「気にするな!じっくり煮込んであるから絶対ウマイからな。とにかく喰え。」
おかわりもあるからな〜と厨房へと消えていく店主。あいまいに笑いながら店主を見送ると食事を始める狩月。
「ったく何考えてんだよ、親父・・」
ジェイクが苦笑しながら狩月の前に並べられた朝食を見ている。
「あはは・・・食べきれなさそう・・」
ジェイクと談笑しながら食事を続ける。

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