《MUMEI》

「ねぇ、ボクお腹空いちゃったぁ」

「‥てめぇは自分の菓子でも食ってろ」

「もう全部食べちゃったんだもん。来る途中で──」

「は‥?」

「だからリュックは空っぽなの♪」

「‥‥‥てめぇバカか」

「お兄ちゃん何か持ってないの?」

「‥熊にやった」

「ぇ、クマさんに?」

「‥だからわざわざ魚釣って来たんじゃねぇか」

「魚って──湖の?」

「‥いんや、すぐ側の川で」

「でもさ、どうやって火焚くの?」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「お兄ちゃん?」

「‥蘭」

「はぃ?」

「‥お前やれ」

「!?」





ゎ‥‥‥

私‥!?





「む‥無理ですよ私っ──火なんか熾した事ないんですから‥」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫