《MUMEI》

「お〜〜〜いっ、こっちだこっちだ♪」

「──‥いい加減にしてくれないか、もうすぐ昼休みが終わってしま‥」

「だったら取り返せばいいだろ?」

「煩いな‥さっきからそうしようとしてるじゃないか‥」

なのに君がすばしっこいものだから‥。

というか‥

何故僕はこんな事を‥?

彼女は──

霖堂珠季は‥

意外と‥‥‥

悪戯好き‥

なようだな‥。

これは新たな発見だ──。

「シ〜ズル〜?」

「危ないぞ珠季──降りて来い」

「ん‥何だよ、登って来れねーか?」

「ち‥違うッ。ただ‥そんな所に座っていてもし落ちたりしたら‥、おい、聞いてるのか!?」

「ぁー? 聞こえねーなぁ?」

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