《MUMEI》

「芙原さんは風邪だって──先生言ってたでしょ‥?」

「嘘かも知んないじゃん」

「そーそー」

「‥‥‥‥‥‥‥」





何でそういう事言うの‥?





芙原さんは──

仮病なんか使ってない。





使ってないよ。





なのに、

どうしてみんな‥

そんな事──‥。





「つーかテメー」

「ぇ‥」

「アイツに気でもあんのかよ」

「‥!?」





それは‥‥‥。





好き‥

だよ‥?





僕は、

芙原さんが好きなんだ。






──ほんとに、

好きなんだ。

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