《MUMEI》

でもそれは‥

いけない事──

なんだよね‥。





だって、

芙原さんの気持ちは、

先輩に向けられてるんだから‥。





僕は芙原さんにとって、

ただのクラスメイトでしかない。






そう、

分かってるつもりなんだ。





それなのに‥

どうしてこの気持ちに嘘をつけないんだろう‥?





芙原さんを好きだって気持ちに‥

嘘をつけない。





好きって気持ちが、

どんどん大きくなっていく。





──風船みたいに。






この気持ち、

どうやったら君に‥

伝わるのかな──‥。

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