《MUMEI》

暫時後…




病室のベッドの上で……




こと切れる柳沢の手から「盃」が転げ落ち……




…床で砕け散った…。




゚・:*:.。*。.:*:・゚*゚・:*:.。*。.:



えんじ色の座布団の上にある「盃」の札を、襖の隙間から見つめる一人の男がいた…。



その胸に6年前の親子今生の別れの思い出が蘇った。




"猪俣"は"桜庭"と名を変え、愛する女を弄び殺めた男を追っていた。




その男を我が手で葬り去ることだけを唯一生きる目的として…。

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