《MUMEI》

「先輩‥? あの──」

「ぁ‥‥‥ぁ‥悪ぃ」





ビクッた‥。





何だ‥?





まさか‥

心臓発作の前兆‥!?





な訳‥

ねーよな‥?





「あのっ、先輩──、その、えっと‥‥‥」

「‥ん?」

「すいません──」

「ぇ」

「私、何か──‥」

「なーに言ってんだ、逆だって逆♪」

「逆‥‥‥?」

「サンキューなっ、何かお前が来たら調子戻ったみてーだから♪」

「──先輩‥?」





藤澤が、

キョトンとする。





その顔に、

俺は‥

何でか、

釘付けになった。

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