《MUMEI》 頼・出発冬休み初日。 [それじゃ、祐也! 行ってくるね!] [あぁ、頑張れよ] [じゃあ、励ましのキスを…] [とっとと行け!] (目立つんだよ!) 俺と頼は、駅のホームで英語でやりとりをしていたから、かなり注目されていた。 俺は、口をタコのようにする頼を、無理矢理車内に押し込んだ。 出発までまだ時間に余裕があったが、俺はもう頼のテンションとセクハラに耐えられなかった。 そんな頼は、窓際の席に座ると、ガラス越しに俺にウインクしていた。 これから頼は、終点まで行き そこから空港に向かい アメリカに エイミーに会いに行くのだ。 昨夜、頼は志穂さんと話した。 志穂さんは、エイミーの奇妙な行動と気持ちを、志穂さんなりに推測し、頼に伝えた。 以前志穂さんが言っていた通り、それを聞いた頼は、いてもたってもいられなくなり 翌日 つまり今日、始発で出発する。 一応、相談にのってしまったし、出発時刻も教えられた俺は、半強制的に、見送りに来ていた。 そして、頼は発車と同時に俺に投げキッスをして、旅立っていった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |