《MUMEI》

―県大会当日―






俺は、学校の先生やコーチ、両親の反対を押しきって、県大会に出た。



ここで全国の標準タイムを切れば‥!






亜沙美‥‥今何してるかな‥。





「優真ッ‥」


えっ
亜沙美ッ?



「亜沙美さん。‥今、学校じゃ‥‥」


「サボった!‥‥応援しに来たのッ」


亜沙美は顔を真っ赤にして、怒鳴った。




亜沙美が応援してくれるなら、絶対切れる。

絶対全国に出れる。



足なんて全然痛くねーよッ!!



「俺‥絶対全国で1位になりますから。‥そのために、今日は泳ぐんです。」



絶対出るよ。

絶対全国で1位になるよ




やっぱり好きだ。
大好きなんだ。


もう、後には退けないんだ。



前にしか進めないんだ。

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