《MUMEI》
問われる器量
茜が、いつもより、お喋りだった
 
会えなかった間の出来事を、話す…
 
笑顔で…
 
茜「それでね…」
 
雅治「茜、俺も話したい事 が…」
 
茜「…聞いて…雅治…」
 
強い、意志の、視線だった……
 
茜「あたしは…気にしない から…」
 「私が…邪魔になったら 、そう言って下さい…」 「はっきり、言ってくれ ないと……わたし…」
 
雅治「茜…、渡したい物が ある」
 
俺は、茜に、ブレスレットが入った、箱を渡した 
 
雅治「開けてくれ」
 
茜「…これ……」
 
茜がブレスレットを見た
 
俺は、茜の隣にいき
茜の腕を取り、ブレスレットをはめた
 
雅治「やっぱ、似合うな」 
茜「…これ…売物じゃない でしょ…」
 
雅治「売ってくれたよ」
 
茜「だって…これ、…」
 
雅治「茜が見てたろ、   ネットで…」
 
茜「…うん、」
 
雅治「世に2個しかないら しいな……」
 「買い占めた…」
 
茜「……月の、オブジェ… 」
 
雅治「掘ってもらったんだ 」
 「何故か、心よく、引き 受けてくれた」
 
茜「ありがとう……」
 
雅治「壊れても、傷ついて もいい、普段から、身に 付けてて欲しい」
 
茜「うん…」
 
雅治「……」
 「俺は、お前を…」
 「茜を、いとおしく、思 ってる…」
 「大切な、人なんだ…」 
茜「……電話の一本も…」 「くれなかった癖に…」 
雅治「…」
 
茜「…メールぐらい、出来 るでしょ…」
 
雅治「…」
 
茜が涙を蓄めてる…
 
茜「…何とか、言ってよ… 」
 
雅治「……」
 
茜「雅に、夢中になってた んでしょ!」
 「ひっぱたかして!!」 
雅治「…わかった…」
 
目を閉じ、茜の制裁を受ける…
 
茜「おもいっきり、打つか らね!」
 
雅治「…遠慮はいらん…」 
 
!……
 
あかね……
 
茜は、俺の唇に、自分の唇を、重ねた……
 
目が合った…
 
茜が舌を差し入れてきた
 
茜の香りが、近くで俺を包む
 
ピシャッ! 
 
茜の手が、俺の頬を、軽く捕らえた
 
茜「へへっ…油断したでし ょ」
 
雅治「…油断…した…」
 
茜を抱きしめ、唇を重ねた 
茜「ん…」
 
雅治「あかね…」
 
茜「あっ……えっち…」
 
茜の胸に手を滑らせた
 
茜「させて、あげない…」 
雅治「…」
 
茜「私は、誰とも、してな いよ」
 
雅治「…」
 
茜「バカが、神無月と戦う なら、力になるからって 私を、求めて来たけど… 」
 
雅治「どこのバカだ?」
 
茜「…教えてあげない…」 
雅治「……」
 
茜が立ち上がって、俺を見た
 
茜「このブレスレットは、 雅とお揃いなのね…」
 
雅治「…そうだ…」
 
茜「今は、柴崎でしょ?」 「聞かないつもりだった けど……やっぱ、ダメ… ……全部、話して!」
 
子供みたいな、駄々のこね方だった
 
 

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