《MUMEI》
侵愛なる
「俺はマゼンダじゃないけどよく理解してるつもり、勿論全て分かる訳無いからそこもある程度知っていて、尚且つどこまで理解できないかを理解している。」


「何語?」
宇宙人め。


「俺語。

……マゼンダは期待を裏切らない
俺の作品を見て、望む以上に追い付いてくれた。
初めてだったんだ、こんなに吸収して貰えたの」


「そんな難しい話して見る作品なの?」

「まさか、シンプルじゃない。」

「複雑な中身はしてる」
なづきはグロテスクな腹部に目をやった。

「そうだね、複雑なものを描いたっていうシンプルさがあるよ」

「そういうの揚げ足取りって言わないの?」

「辞書には書いてないよ。複雑なものを描いたシンプルさは。」

「まともな人間ってどうやって会話するかな」

「それは自分も認めたね?」ルナは小気味よいかんじの含み笑いをした。

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