《MUMEI》

『日向──あたし入院しなきゃなんだって。‥それに‥普通のご飯は食べられないみたい』





あたしは、

これから先をこんな部屋で過ごすんだと思うと気が滅入って仕方なかった。




だってそうじゃない?





初めは、

ベッドで寝てるしかなかったんだもん。





それに、

栄養補給は点滴。





あれって‥

ほんとに生きた心地しない。





でも、

あたしの胃が荒れてたせいだから仕方なかったんだけど‥。





でもやだったな‥。





テレビ見てても、

全然気が紛れなかったし‥。





でも、

日向が側にいてくれた時だけは──

そんなに嫌な感じはしなかった。

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