《MUMEI》 飛んで行った綿毛は、 どんどん遠ざかって── すっかり見えなくなった。 「───────」 あたしも、 あんな風に飛んで行けたらいいのに。 「那加、何か飲むか?」 「今はいらない」 「プリンとか──」 「ちょっと前に食べた」 「漫画、別なの──」 「いい」 「‥‥‥‥えっと‥」 日向は、 困ったみたいに考え込む。 「ひまわりの話、聞くか?」 「ひまちゃんの? 聞く聞くっ♪」 ひまちゃんっていうのは、 日向が飼ってるハムスター。 あたしはまだ見た事ないけど、 すっごく可愛いらしいんだ。 前へ |次へ |
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