《MUMEI》 「ほんとっ? ひまちゃん滑車回してたの?」 「ぁぁ──またすぐ寝ちゃったんだけどな」 日向は苦笑しながら言った。 「ひまわりは昼間は滅多に起きないから──」 「何で?」 「そういう体質みたいなんだよな、何だか」 「ふーん‥」 いっぺんでいいから── ひまちゃんに会ってみたいな‥。 「ねぇ日向、ひまちゃんの写真とかってないの?」 「ケータイになら入ってるけど──ここ病院だしな‥」 「〜〜〜〜〜〜‥」 つまんないの‥。 じゃあ‥絵書いて」 「絵‥?」 「ひまちゃんの絵」 「俺が‥?」 「他に誰がいるのよ」 「‥いない、デスよね‥」 前へ |次へ |
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