《MUMEI》

「可愛い‥?」





日向は、

ちょっと照れてるみたい。





「───────」

「でもほんっと下手っぴね──」

「俺が図工とか苦手だったの知ってるだろ?」

「そうだけど──今も苦手だなんて知らなかったもん」

「‥ぅ‥」





日向、

またヘコんでる。





「ねぇ」

「‥?」

「この絵、飾ってもいい?」

「飾る‥?」

「うん」

「いい、けど‥‥‥こんな絵でいいのか?」

「だって日向が書いてくれたんだもん」

「──那加──」

「だから、飾っていいでしょ?」

「ぁぁ──」





日向は、

嬉しそうに笑った。

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