《MUMEI》

「‥つーか、アイツらどこ行ったか知らねぇか」

「あいつら?」

「‥蜜と苺。何か部屋にいねぇんだけど」

「──ぁ、お庭にいますよ?」

「庭‥?」

「ハイ、さっき部屋の窓から見えて──。何話してるのかなって」

「‥行ってみっか」

「ぇ」





鳳君も‥?





「‥ほら、お前も行くんだろ。来いよ」

「ハ‥ハイ‥」





でも──

盗み聞きってダメだよね‥?





何か秘密の話かも知れないし‥。





「って鳳君、何ですかそれ‥?」

「‥変装道具」

「へ‥?」

「つーか、ただの小道具なんだけどな」

「───────」

「‥ほら、こっち持て」

「か‥かしこまりましたっ‥」

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