《MUMEI》

「そうなの──」

「蜜君も、お皿出すの手伝ってくれたり──色々──、香さん‥?」

「ぁ‥ごめんなさい」





香さんの目に、

涙が浮かんでる。





「香さん──大丈夫ですか?」

「───────」





香さんは、

小さく頷いて笑った。





「ぁ──私そろそろお昼の支度するわね。蘭ちゃんはゆっくりしてて」

「ぁ‥スイマセン──」





何か──

いいのかな、

私──

ほんとに今日は何もしなくて‥。





「──あっ、音無さん」

「日下部さん‥あの、スイマセン‥お掃除‥」

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