《MUMEI》

「那加──昼ご飯食べれたか?」

「ぇ」





昼ご飯‥。





「ちょっとだけなら‥食べたけど‥」

「──そうか──凄いな」





日向は、

あたしの頭をクシャクシャした。





「止めてよ‥もう子どもじゃないんだから」

「でも那加、こうしてもらうの好きだったろ?」

「‥昔の事じゃない。今は──‥」





今は‥。





今は‥

嫌?





──ううん‥。





やじゃない。





やじゃないけど‥

何か‥。





まだあたしは、

日向に甘えてばかりいる。





──日向が、

優しいから。

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