《MUMEI》

「──那加の事独りにして‥」

「しょうがない、あたしだって一緒に泊まってもらえるなんて最初知らなかったし」

「───────」

「だから気にしなくていいの」

「──ありがとな」

「‥お礼なんかいらない」





そうやって、

日向が笑っててくれさえすれば──

あたしは幸せなんだから。





だから──

大丈夫。





また凍えそうになっても、

あたしは孤独にはならない。





優しい天使が、

いつも見守っててくれるから──。

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