《MUMEI》

「おはよう」

「おはよう」

目覚めると聖ちゃんはベッドヘッドに寄り掛かって俺を見下ろしていた。

「いつから起きてたの?」
俺は上体を起こし、モゾモゾと聖ちゃんの隣に座る。

「んー、まだ起きたばっかりだよ」

こてっと俺に寄り掛かってくる聖ちゃん。













ギュッ…





「…はぁ…」




もう可愛いです…。












身仕度を済ませるまでに何回キスをしたか、何回抱きしめたか…。


付き合いだして何ヶ月も経ってるのに、一緒に暮らしているのに…


環境が変わるとお互いにちょっと違うみたいだ。


う〜ん、たまにこんな風に外出しなきゃな。
マンネリとかで聖ちゃんが俺の事飽きちゃったら最悪だし。
「ねーもう行こう?朝飯まで遅れたくねーよ」

しつこく抱きしめたりキスする俺の背中をぽんぽん叩きながら聖ちゃんは言った。


「じゃー後一回キスしたら」

「もう、はい…」

聖ちゃんは上を向いて瞼を閉じ、ゆっくりと爪先立ちになった。



「〜〜〜!!!」


可愛いキス顔とピンクの唇に一回だけで済む訳がないっ!



しつこくキスして触りまくって














俺は聖ちゃんから何発かゲンコツを貰った後、



ぎりぎり遅れてない時間に慌てて食堂に滑り込んだ。

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