《MUMEI》

あたしも、

独りの方がいいとか思いながら‥

ほんとは誰かに側にいて欲しくて。





なのに、

それを表に出すのが恐かった。





そんなあたしの心を慰めてくれたのは、

日向だった。





当たり前のように、

日向はあたしの側にいてくれた。





『那加、今日は屋上で給食食べないか?』

『何で屋上なの‥?』

『晴れてるからさ』





日向は、

あたしを絶対に裏切ったりしなかった。





──絶対に。

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