《MUMEI》

「──ラン、あのね‥?」

「!?」





いきなり話しかけられてビクッた‥。





「ランってやっぱり、お兄ちゃんの事──」

「──蜜君も好きですよ?」

「───────」

「ありゃ、どうしたんですか‥?」

「ちっちゃいしわがままだし黒いのに‥?」

「ぇ」

「お兄ちゃんは背高いし優しいし白いもん」

「私──どっちも──」





どっちもやっぱり好きみたいで──。




2つに1つはムリっていうか‥。





「──ラン‥?」

「わがまま、ですかね──」

「ううん? ボクはそうは思わないよ?」

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