《MUMEI》 「お、藤澤の弁当美味そーだな──」 「全部──昨日の残り物なんですけどね」 苦笑混じりに私が言ったら、 先輩は大真面目な顔をした。 「それでもすげーって──」 「先輩はおにぎりだけ‥なんですか?」 「いや──俺さ、早弁してっから昼飯はこん位で足りるんだよな」 おにぎりにかぶりつきながら、 空を見上げる先輩。 「俺──空見ながら飯食うの好きなんだ」 「どうしてですか?」 「何かいーじゃんっ? 自由! って感じでさ」 「───────」 先輩らしい──。 私は、 そう思った。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |