《MUMEI》

床が、迫ってくる。
力が入らずテーブルの縁に指が掛かって辛うじて止まった。

……吐いてしまった。

美味しかった食事全てが胃液に溶けて口から溢れ出す。
恥ずかしい。
俺は弱い……


「二郎、全部出しな。」

乙矢がスープの入っていた器を口元に運んでくれる。
背中を摩ってくれると、気持ち悪いモヤが少し晴れてゆくようだ。




嗚呼、瞳子さんのお父さんが片眉を上げている。
神戸は露骨に嫌な顔をして、七生が耳元で喚いて五月蝿い。
瞳子さんが電話をしている、乙矢が瞳子さんに指示をしてくれている。

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