《MUMEI》

先輩は‥

私をどう思ってるんだろう‥?





私が話しかける時‥

私が側にいる時‥

私が遠くにいる時──‥

先輩は私の事を‥

考えてくれていたりするのかな‥。





「──おーい、藤澤〜?」

「‥ぇ」





先輩が‥

私を見ている。





私を──‥。





「どーした‥? 俺──何か変な事‥」

「いえっ、全然!!」




ただ‥

ただ、

その‥‥‥。





「──ほい」

「‥?」

「1つやるよ。御守の礼って事で」

「ぇ、せんぱ‥」

「ほんとはもっといいもんやりたいんだけどさ、また次の試合でスケジュール詰まってるもんで‥悪ぃな」

「これ──私に‥?」

「ただ‥石に穴開けてチェーンに通しただけなんだけどな──、色的にお前っぽいかなって」

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