《MUMEI》

「ぃッ‥たぁ〜‥」





痛いよマジでぇ‥。





「ランだいじょぶ‥?」

「だ‥大丈夫じゃないデス‥」

「‥ったく‥何してんだよお前‥」

「鳳君が急がすからじゃないですかぁ‥」

「お前、どうせ何か考え事でもしてたんだろ」

「何でそうなるんですかぁ‥」

「──あら、丁度良かったわ──今ね、美味しい紅茶が──‥どうしたの?」

「‥ぉ‥落ちました‥」

「ぇ‥?」





香さんはキョトンとして、

でもすぐに救急箱を取りに行ってくれた。





「──怪我したのは蘭ちゃんだけ?」

「‥みてぇだ」

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