《MUMEI》
大晦日の争奪戦
去年の年末年始は、半分拉致されるような形で津田家で過ごした。


(俺の意志じゃなかったんだけどな…)


今年、静かに一人で過ごそうとしていた俺に


『それはダメ!』


と、複数の誘いが来ていた。


(祐が誘った仲村家は無いにしても…)


残りから俺は絶対に宿泊地を選らばなければならないという状況に


何故か追い込まれていた。


ちなみに


仲村家が無しと判断した理由は、仲村家で泊まる場合は、希先輩がソファーで寝る事になるからだった。


だから


祐が俺を誘った時、俺よりも先に柊が殺気を込めた目で祐を睨んでいた。


(まぁ、祐のは冗談っぽかったしな)


残る行き先は


楓さんが夜勤で、柊と大さんしかいない高山家


去年と同じ津田家


果穂さん・大志さん・秀さん・厳がいる高山家(本家)


だった。


(どこも行きたくない…)


そんな俺に、ある人物が大晦日だけでも一緒に過ごさないかと提案してくれた。


(助かった)


俺は、何故その人が


隣の屋代さんが実家に帰らないのか不思議に思いながらも、隣の部屋で大晦日を過ごす事にした。

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