《MUMEI》

突如、トイレの流水音が鳴り響いた。

愛しの雁之助が私の横に設置されてるトイレから出てくる。
「あれ……お出迎えですか?」

「違うよ」
ツッコんでみたものの、そりゃあ、勘違いするよね。大勢が私とトイレ(雁之助控え)を囲んでくれていますからね。

「いつの間に侵入したキョン!」

「3時間前からです!今朝の卵が傷んでいてお腹壊してました!」
あれ?私なんともないよ。

「どうしてここに来たの」
雁之助のきゃわいい頭をそっと触れる。

「愛子が箸忘れていったから届けてあげたかったんです」

「雁之助……」
きゃーきゃー
感動したああ。もう貴方しか見れません。


「お取り込み中悪いけど放置やめて欲しいキョン」
しびれを切らしてキョンは口を挟める。

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