《MUMEI》

「あのさぁ、ラン──」

「ぇ、な‥何ですか‥?」

「夏休み終わったらさ? また学校始まるじゃない?」

「ハイ‥」

「そしたらまたお兄ちゃんランの事独り占め──」

「‥またそれかよ」

「だってほんとでしょ?」

「年齢違うんだからしょうがねぇだろ」

「分かってるよ‥」





俯いて、

蜜君が呟いた。




「何でボクだけまだ小学生なの‥?」

「お前が後に生まれたからだろ」

「何で後に生まれたの‥?」

「‥弟だから」

「何でお兄ちゃんがお兄ちゃんなの‥?」

「‥‥‥‥‥‥‥」





鳳君、

かなり返事に困ってるみたい‥。

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