《MUMEI》

‥すぐに帰って来ると思ってた。





でも日向はその日‥

夜になっても帰って来なかった。





日向とあたしの家族総出で、

日向を捜し回った。





‥でも日向は‥

どこにもいなくて。





あたしは、

狂ったみたいに泣いた。





『あたしが‥あたしが‥どっかいっちゃえなんていったから‥!』





あの時は、

ほんと自分を恨んだ。





あたしがあんな事言ったから、

日向はあたしの前からいなくなった。





まさか、

あんな事になるなんて思ってなかった。





日向が、

あたしの側からいなくなるなんて‥

考えた事もなかった。

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