《MUMEI》

泣き疲れて、

ふと‥

あたしは思い付いた。





それから、

ある場所に向かった。





──秘密基地に。





あそこに、

日向はいるはずだって‥

そんな気がしてた。





『──ひなくんっ!』

『ナカちゃん‥?』





──日向は、

いた。





秘密基地に。





『ナカちゃ‥‥‥』

『ばかっ!』





あたしは、

日向に抱き着いた。





思いっ切り、

ぎゅーっと抱き締めた。





『‥ごめん‥』

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