《MUMEI》

「──ぁ、あの‥鳳君‥」

「ん‥」

「まだ‥ダメですか‥?」

「‥何が」

「ぃ‥痛いんです‥背中‥」

「‥ぁ、悪ぃ」





やっと私が痛がってるのに気付いたみたいで、

鳳君は力を緩めてくれた。





でも、

まだ放してはくれない‥。





どうしよ‥?





「‥いいだろ、別に」

「ぇぇ‥」




夏なのに‥

これじゃ暑いじゃないですかぁ‥。





「熱中症になっちゃいます〜っ」

「‥なったらなった時だ」

「そんなぁ〜〜〜‥」





それって‥

何かヤバくないですか‥?





ていうか、

鳳君──

暑く‥

ないんですか‥?

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