《MUMEI》 と、とりあえず「そうですね。」 同じくボンカーは放置で、といった感じに頷く狩月。 「よし。それじゃあ・・想花と・・ボンカーは、ハンド任せるよ。それから・・えっと、名前まだ聞いてなかったよね?」 琴に向かって尋ねる。 「あ、琴って言います。よろしくお願いします。」 軽く頭を下げる。 「うん、よろしく。琴は、実践訓練と魔法系のスキル訓練どっちがいい?」 「う〜ん・・・実践訓練の方をお願いします。」 「OK。それじゃあ式夜と琴は、ごまに任せるよ。狩月は私について来てよ。それから・・っとハンドそろそろやめてあげて。」 一人ずつ指差し確認をしながら、話を進め、最後にハンディングに苦笑を向ける。 「・・・・・・」 ハンディングは無言でボンカーに向かって展開していた魔法を解除する。ボンカーを地面に押し付けていた力場が消滅しボンカーがふらふらしながら立ち上がる。 「ありがとうございます、彩詩様。しかし・・狩月とふた・・・」 「黙れ。」 一言の元にボンカーを黙らせる式夜。 「しかし、これの疑問と同じなのが恥ずかしいのですが・・主人、何故狩月だけ別で?」 彩詩を見ながらこれとボンカーを指差す式夜。 「これって・・酷いなぁ式夜ちゃ・・痛っ!!」 「はいはい、ボンカー黙っていようね〜」 ボンカーにチョップを叩き込むと首をつかんでズルズル〜と後ろに引きずっていく。 その二人の様子に笑いながら、 「狩月にはこの世界の歴史とか、基礎知識の話をしておこうと思ったんだよ。その後、式夜達と合同訓練。」 「そうですか。」 頷くとごまの方へと向き直り、 「ごま、行きましょう。」 と、ごまを促すと先に修練場へと入っていく。 「解ったよ〜琴君、行くよ〜」 「はい。」 二人で先に行った式夜に続く。 「我も行くとしよう。そこの二人ついて来い。」 想花とボンカーを伴って修練場へと入っていくハンディング。 「それじゃ私達も行こうか。」 「お願いします。」 「了解。ちゃんとついてきてね。」 修練場へと入りそのまま二階へ。二階につきそのまま正面にある部屋へと入る。幾つかの机と椅子が並び、一番前には黒板。エデンに有る物に例えるなら・・教室だろう。 「ここにでも座って。」 一番黒板に近い席を示すと彩詩は、ごそごそと机の中を漁っている。席に座ると、 「あった、あった。」 そう言いながら彩詩は机の中から紙とペンをこちらに渡す。 「よし、それじゃあ授業を始めます。起立、礼、着席。」 黒板の前に立つと、彩詩がそんなことを言い出した。どう反応すればいいのか解らず座ったままの狩月。 「も〜〜ノリが悪いぞ!狩月。起立、礼、着席。」 とりあえず立って頭を下げ、椅子に座る。 (彩詩さんってやっぱり良く分からない人だ・・) 前へ |次へ |
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