《MUMEI》 「‥シズル」 「ん、もう着替えたのかい‥?」 「何だよその反応‥」 「───────」 「おい」 「‥ぇ」 「ガン見すんな」 「ぃゃ‥済まない、あんまり似合っているものだから、つい──」 「なッ‥」 「可愛いよ」 「!!」 珠季が 固まった。 いや‥ 完全に上せてしまったらしい。 「大丈夫か‥?」 「‥ん‥んな訳ねーだろッ」 「そんなに気を荒げなくてもいいだろう‥?」 「っせぇッ。オマエなぁ、アタシがどんだけ今ヤバいか分かってんのか!?」 「──ぁ、ぁぁ‥」 「だったらこれ以上ヤバくさせんじゃねぇっ」 「ぁぁ──分かった。それじゃあ、そのワンピースを買って次の場所に行こうか」 「‥買うのかよ」 「勿論」 「‥‥‥‥‥‥‥」 珠季は何も言わなかった。 けれど── 満更でもなさそうだった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |