《MUMEI》

 
「なぁ…食べねぇのかよ…」
「ぁっ…うぅん…行く…」

ここの食事の時間は早い。

だけどコイツは、そんな夕食だとか生活時間だとかそんな感覚がまるですっぽりと抜けてるようで、さっきまで風呂にも入らずに所在なげにウロウロしていた。


「風呂入っちまえよ」
「う…うん…」

夕食後、あの新入りがいつまでもモタモタしていたので、そいつの腕を掴むと風呂場まで引っ張って連れて来た。

チビの面倒を見るのは俺たち年上の仕事なんだとか言って、俺にこのチビの面倒を押しつけてきやがったからだ。

本当はあいつらのお仕事じゃねぇのかよ…と思いながら、早く始末して早く寝ちまいてぇんで服を脱がそうとしたら、いっちょまえに抵抗してきやがった。

「あっ///あの…ねまき…は///」
「お前の無いのか…俺のでも着ればいいだろ、後で持ってきてやるよ」
「あっ…///」

そう言って奴の着ていたシャツの裾に手をかけると、無理矢理一気に引き上げた。


「……おい…お前」

長くも短くもない髪に細っこい身体つきだったので分からなかったが、その胸には確実に”男には無い小さな膨らみ”がふっくらと…申し訳程度ではあったが…付いていた。

「……」
「…ふ…風呂には一人で入れよ、そこまで面倒見きれねぇからな///」

そう言ってその場にチビだけを置いて、風呂場を後にした。
 

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