《MUMEI》 「那加だって──」 「あたしは頑張ってないもん」 「そんな事ないって言ったろ?」 「〜〜〜〜〜〜‥」 「俺が那加に助けられた事もあったし──俺が那加に守られた事もあった」 「日向が‥? あたしに‥?」 訊き返したら、 日向は苦笑した。 「忘れたのか?」 「むッ‥」 別に‥ 忘れた訳じゃないけど‥。 ちゃんと覚えてるけど‥。 でも‥ 何かくすぐったい。 恥ずかしいっていうのとは‥ ちょっと違う。 上手く表せないけど──。 前へ |次へ |
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