《MUMEI》
ヴィジット日本。
日本か…その昔、仲が良かったんだと言って父上もよく日本の事を僕に教えてくれていたっけな…。


深夜ベッドで横になって、そいつから貰ったヤーパンのプリティーウーマンの写真を見ながらゴロゴロと寝転がっていた。


それにしてもこんなに可愛い子が居るなら、今度日本に旅行にでも行ってみようかな…。

きっとあの女性も日本人だろう、この写真の”芸者”って娘にも似ているし、多分そんな気がする。




何の宛ても無く、日本の言葉も分からないまま、数ヶ月間の休日を取って日本に来てしまった。


僕自身そこそこ有名ではあったが数ヶ月も休みが取れるのは、最近若いモデルに仕事を取られっぱなしで暇だったから、ほとんど辞めるようなカンジで来てしまった。

と言っても僕はまだ20歳になったばかりなんだけどね…。


空港をウロウロしながら、とりあえずこっちを見ている若くて可愛らしい日本のお嬢さん方にスマイルして見せると、まるで子供のように可愛らしくはしゃいでいた。


ガイドブックは持ってきたものの、どうしていいものか分からなかった。

とりあえず中心街に行こうとして本を見てみるとどれが中心だか分からないぐらい沢山の街の名前が書いてあった。


(Tokyoにあるのは東京という名前の街だけじゃないのか…)

デンジャラスな”Shinjyuku”に、可愛いの街”Harajyuku”
遊ぶなら”Roppongi”?
ブランドショップがあるという”Ginza”にエレクトリカルシティの”Akiba”

……。

よく分からなかったのでその近くにあった本屋に入ると、ふとそこであるファッション誌が目に入った。

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