《MUMEI》

階段を下りて下駄箱に行くと、やっぱりいつもは見慣れない女子校の奴らが騒いでいた。

男どももそれを遠目から眺めていたり、直接貰ったりしていい気になっていたりと、いつもとは違う雰囲気だった。



(ちぇ…)

結局俺は男からだけなんだよな…。

下駄箱の中に何も入ってないのを確認して、ため息をついた。

別に…期待してたワケじゃないけど、ちょっとはドキドキしていた。


(…俺、バカみたいだ)


下を向いてダラダラと靴を履いていると、突然目の端にプニッとしたカンジの白い足が見えた。

どうせ誰かに渡しに来た女子だろ…。

と、半ば呆れながらもそのミニスカから覗く足を眺めていると、その足がフラフラと俺の目の前まで来た。

(ん…俺の側に誰か居たっけ?)

いつも側にいるかなたはいないし、と思って下を向きながら周りをキョロキョロと見回してみたが、周辺には俺とその白いプニ足しか居なかった。


(…………まさか)


「ぁ…あのぅ…ジェレミースさん…だよね///」
「…イェレミースだよ…何?」

いつも間違えられる呼び名を言われながらも、ドキドキしながら立ち上がると、目線の結構下の方に女子の頭があった。

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