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《MUMEI》 「‥で、アタシらここに何しに来たんだ‥？」 ふと 珠季が尋ねてきた。 どうやら 目的を忘れてしまったらしい。 「っと‥何だったっけか‥」 「相性を調べるんだろう？」 「相性‥？ ぁー、そーだそーだ‥。何かゴチャゴチャ色んな事あって忘れちまったじゃねーかよ‥」 「僕はちゃんと覚えていたよ。僕が忘れてしまったら──それこそ」 「わあったわあった。とにかく‥機会んとこ行くぞ」 「珠季」 「っンだよ」 「有り難う」 「‥？」 「ちゃんと──お礼をまだ言っていなかったから」 「なっ‥、いらねーよ、んなもん」 「いらないなんて失礼だな──せっかく有り難く思っているのに」 「‥ふんっ、ほら行くぞっ。また忘れちまう前に──、！！」 僕が急に立ち止まったから 珠季は つんのめりそうになった。 「ッ‥何だよ今度は！？」 前へ |次へ |
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