《MUMEI》

「‥っと‥これこれ」

「何だ──ATMみたいだな‥」

「ここに金入れて‥名前と誕生日と血液型打ち込んで調べるらしーけど‥」

「成程──」

コンピュータが

相性を自動解析してくれるという訳か──。

「‥ん、何だよ」

「僕が出すよ」

「いーよ、アタシが‥」

「遠慮はいらないよ」

「ッ‥」

珠季は

渋々財布をしまった。

そして僕は

機械に300円を投入した。

「ええと‥」

名前

誕生日

血液型──。

「本当にこれだけで‥相性が分かるのか‥?」

「アタシに訊くなよ」

珠季は

自分の情報を打ち込みながら

ぶっきらぼうに言った。

「終わったか?」

「ぁぁ‥」

僕が頷くと

珠季が判定ボタンを押した。

何だか変わった音楽が流れて

それから──

「?」

1枚の紙が出て来た。

「ん‥」

これが結果か?

「『霖堂珠季さんと綾瀬静瑠さんの相性は──』」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫