《MUMEI》

「ことわざだろ‥? ただの」

「確かにね──。でも僕はその通りだと思うよ」

尤も──

相性なんか関係なく

お互いに好きであれば

問題は無いと僕は思う。

「さて、じゃあ次はどうしようか」

「もっかいだ」

「?」

「ちゃんと結果出ねーと気ぃ済まねぇ」

「珠季‥?」

何故そんなにこだわるんだ‥?

「おい──」

「だって300円パーじゃねーかよ」

「それは違うと思うけど──」

「とにかくっ、もっかいだもっかいッ」

珠季は

僕の言葉には全く耳を貸さずに‥

300円を

機械に投入した。

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