《MUMEI》 「おい‥?」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「珠季」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「お腹でも空いているのか‥?」 「‥‥‥‥‥‥‥」 何も答えようとしない珠季。 怒っているのか ただ不満なだけなのか‥ 押し黙っている彼女を見ているだけでは分からない‥。 「珠季──怒っているのか‥?」 「‥別に」 彼女が答えたのは その たった1事だけだった。 また‥ 沈黙が流れる。 けれど突然 珠季が口を開いた。 「‥世話になるばっかだな‥って」 「‥?」 どういう意味だ‥? 「‥アタシはバカやってばっかだな、って」 「誰だってそうさ」 「──‥いちいちキザだな、オマエの口調って」 「君はいつもお転婆だな──」 「っせーな、アタシはこの口調が一番喋り易いんだよ」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |