《MUMEI》

珠季に機嫌を直してもらおうと

ジュースを買いに行ったついでに‥

僕は

相性占いの機械の事を

店の人に相談した。

それで少し‥

戻るのが遅くなってしまった。

「ったく──‥遅ぇよ」

「済まない‥少し自動販売機が込んでいてね」

「──はー‥、あたしなら1分以内で行って来れんのに」

「僕なら30秒だな」

「──ははっ」

「?」

「アタシらって何つーか‥カップルっつーより‥」

「ライバル、かい?」

「そーでもねーけど‥‥‥」

「こうやって手を繋いだり──話をしたり──、これはライバル同士がする事じゃないだろう?」

「‥? 何が言いてーんだよ」

「だから──‥‥‥」

困ったな‥

どう説明するべきだろうか‥。

「ええと‥、!?」

「ぁーもォいーからゲームすんぞっ。『楽しまなきゃ損』なんだろ?」

「──ぁぁ、その通りだ」

せっかくのデートなんだからね──。

「‥ぁ」

「ん‥?」

「プリクラ──」

「プリクラ‥? ──おいっ!?」

プリクラとは‥

どういうゲームなんだ‥!?

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