《MUMEI》 条約俺の強い意向により 神無月は、規模を縮小する事になった 身内による、権力争いで、 多くの血を流した… 生存してる長老達には、隠居を命じ 一族以外の関係者も、極力削減した… 多少なりとも反発はあったが、 ご理解頂いた… 他国の関係者とは、不可侵条約を結ぶ事で合意を得た 仕掛けられなければ、 攻めない、戦わない… 神無月は、急激に大きくなり過ぎたのだ… 国家予算を上回る資本力を武器に… 東洋の島国が、出過ぎた真似をすれば… おもしろくない輩も多い… ……内部分裂の陰には、そういった輩の思惑も…感じ取れた… 正式に、惣一郎を離縁し 解放した 惣一郎「…ただじゃ…済ま さないからな…雅治…」 鬼の形相だった… 雅治「武力にだけ、頼るお 前は未熟だ…、生き残れ る世界があるなら、そこ で、生きるがよい…」 力を削がれ、孤立した惣一郎が行く先はモナコだろう… …モナコ…神無月と水無月の離脱者が集まってる場所… いずれ、厄介な事になるかもしれないな… 水無月の方も、 何をする訳でもなく、安泰になった 香港マフィアが身を引いたようだ… 楓も、俺の意向を受け 水無月も縮小し、 家族だけの組織に戻っていった… 平和を手に入れた 争いの無い、家族… 汚れた金から出来た 特別の一族達に、 やっと、平穏な日々が来たのだ 俺は、茜に子を宿らせた 幸せな未来を夢見て 時たま、思う… 幸せになっていいのか? 美樹は…どう思う?… 俺は、…許されるのか?… 守屋の運転するリムジンの中で 雅治「茜、だいぶお腹が大 きくなったな」 茜のお腹を触りながら言った 茜「双子だからね」 その手を、茜の胸に… 茜「ちょっとぉ、雅治…」 龍之介「雅治様、いたずら が過ぎますよ」 護衛の龍之介が言った 茜「雅としなさいよ…」 雅治「…」 茜「そんな不服そうな顔し てもダメよ」 龍之介「茜様には、かなわ ないようですね」 笑いながら、龍之介が言った 雅治「着いたら…雅とすぐ シテやる…」 茜「雅なら…いいわよ…」 「他の女に手を出したら 、許さないからね」 雅治「…シテないじゃん… 」 ……本当に、平和だった… 守屋「雅様よりテレビ電話 です」 茜「繋いで」 雅が画面に映った 茜「雅、悪いけど、雅治の バナナ、面倒見てくれる ?」 雅「昨日、面倒見たばかり よ、…私は、構わないけ ど…」 茜が呆れた顔をした… 雅「それより、気をつけて 」 「雅治様を狙ってる奴ら が日本に入国したらしい わ」 茜「公安筋から?」 雅「えぇ、茜も、十分気を つけてね」 龍之介「俺も付いてます」 「心配ないでしょうが、 念のため、しばらく、神 無月に……」 ビィビィ…ガーーーー… 電波が乱れた… 雅治「!…」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |