《MUMEI》 ‥こんな事してたって、 何にもならねーって分かってんのに。 なのに、 あたしは逃げちまう。 「‥‥‥っし‥」 体育館に、 向かう。 もう、 逃げたりしない。 あたしは‥ センパイに言うんだ。 好きだって。 「──っ‥」 ふと、 立ち止まる。 あたし‥ ほんとに‥。 「ぁ"ーッ‥もーいちいち考えてられっか!!」 もう、 ほとんどヤケだった。 ‥あたしは、 体育館に駆け込んだ。 「芙原?」 センパイが、 振り向く。 あたしの心臓が、 跳ねる。 「センパイ‥」 「ん‥?」 「──好きだっ!!」 前へ |次へ |
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