《MUMEI》
次々に解決
『きっと、そうよ』

『…プレゼント、返されたんだけど、それは?』


頼は家族に頭を下げ、誕生日プレゼントをエイミーに渡してもらったが


エイミーは、受け取らなかった。


『恥ずかしいだけじゃ、おかしい』

『…何を贈ったの?』

『指輪』

『あぁ、なるほど』


不思議そうな頼に、志穂さんは理由を述べた。


『農家の手伝いで荒れた手には似合わないと思ったか、手伝いで関節が太くなって指のサイズが変わってしまったかの、どちらかね』


ーと。


あまりにあっさり解決していく悩みに呆然としながら、頼は志穂さんに最後の不安を訴えたらしい。


『エイミーは、まだ俺を好きかな?』

『初恋は、誰にとっても特別なものよ。自分のせいでうまくいかなかったなら、普通は後悔してるんじゃないかしら?

それとも、諦める?』

『まさか!』


そして、頼はアメリカに行った。


再会したエイミーは、年末で農家の手伝いが無かったから


昔のように


普段出来ない分、昔以上にオシャレで


逃げもせずに頼を見つめ


頼が告白すると、すぐに頷き


過去の失敗を謝ったらしい。

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