《MUMEI》 昼休みになって ようやく── 珠季はノートを鞄にしまった。 勿論 昼食はメロンパン。 ちなみに 僕は弁当だ。 流石に── 毎日菓子パンという訳にはいかないからね。 珠季は 囓り掛けのメロンパンを片手に持ったまま── 何やら 僕の弁当箱の中身をジッと見ている。 「あげようか」 「べ‥別にいらねーよ」 目を逸して メロンパンを頬張る珠季。 「‥‥‥‥‥‥‥」 「どれがいいんだい?」 「ッ‥だからいらねーって‥」 あくまで 否定しようとする珠季。 けれど メロンパンだけでは足りないのは明らかだ。 なのに 彼女は頑として譲らない。 ‥仕方無いな──。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |